カメラとレンズは、中古でも長く使える道具です。新品より安く買える一方で、1台ごとに状態が違います。失敗を減らすコツは、保証のある専門店から買うことと、届いたらすぐに動作を確かめることの2つです。
この記事では、新品と中古のどちらを選ぶか、店の選び方、買う前と届いたあとに見る場所を順にまとめます。売るときのことはカメラを売るならにまとめました。
結論:中古で失敗しないための3つ
- 保証のある店で買う。中古でも保証が付く店があります。初めてなら、フリマアプリより専門店です。
- レンズはカビとくもり、ボディはセンサーと端子を見る。写真に写らない不具合は、店の説明文と実物で確かめます。
- 届いたらその日に試す。保証や返品の期限は購入日から数えます。使わずに置いておくと、不具合に気づくのが遅れます。
新品と中古、どちらを選ぶか
| 新品 | 中古 | |
|---|---|---|
| 価格 | 高い。ただしキャッシュバックの対象になる | 安い。キャッシュバックは基本的に対象外 |
| 保証 | メーカー保証 | 店の保証(店によって期間が違う) |
| 状態 | 新品 | 1台ごとに違う |
| 長く使えるか | 発売が新しいほど修理の期間が長い | 発売から年数が経った機種は修理できなくなることがある |
新品のキャッシュバック中は、差額が小さくなることがあります。買う前に開催中のキャッシュバックも確かめてください。
中古が特に向いているのは、次のような場合です。
- 後継機が出て、1世代前の機種で十分なとき
- 高いレンズを試してみたいとき(レンズはボディより値下がりがゆるやかなので、合わなければ売りやすい)
- 生産が終わった機種やレンズを探しているとき
どこで買うか
| 買う場所 | 向いている人 | 気をつけること |
|---|---|---|
| カメラ専門店(店頭) | 初めて中古を買う人。実物を触りたい人 | 在庫は店ごとに違う |
| カメラ専門店(通販) | 近くに店がない人 | 写真と説明文で判断する。返品の条件を確認 |
| フリマアプリ・オークション | 中古に慣れていて、自分で状態を判断できる人 | 保証がない。動作の説明は出品者の判断 |
保証は店によって違う
代表的な専門店の例です。条件は変わるので、買う前に各店の案内を確認してください。
| 店 | 中古の保証 |
|---|---|
| マップカメラ | 最長1年(期間は商品ごとに記載)。販売価格の3%の掛金で、落下や水濡れも1年補償する「安心サービス」あり |
| フジヤカメラ | 税込11,000円以上で6か月(バッグや消耗品の一部、用品館の商品を除く) |
| カメラのキタムラ ネット中古 | 全国の店舗網がある。保証の条件は公式の案内で確認 |
保証は、ふつうに使っていて起きた故障が対象です。落下、水濡れ、改造、説明書にない使い方による故障は、たいてい対象外です。購入時に説明された不具合も、保証の対象になりません。
状態の表記は、店ごとに基準が違う
「美品」「良品」「AB」のような表記は、業界で統一された基準ではありません。同じ言葉でも店によって意味が違います。表記だけで判断せず、次の3つも見てください。
- 説明文に具体的に書かれていること。「前玉に薄いキズ」「ファインダーにチリ」のように書かれている店は安心できます。
- 付属品。レンズフード、キャップ、充電器は、単体で買うと意外に高くなります。
- 同じ機種の別の個体。ランクが1つ下で価格が大きく下がるなら、外観の差を許せるかで考えます。
レンズで見る場所
| 見る場所 | 確認のしかた | 重さ |
|---|---|---|
| カビ | 明るい方へ向けて、レンズの中をのぞく。糸くずのような筋やまだら模様 | 大きい。広がることがある |
| くもり | 光にかざして、全体が白っぽく見えないか | 大きい。写真のコントラストが落ちる |
| チリ・小さなキズ | 少しなら写りにほとんど影響しない | 小さい |
| 絞り羽根 | 油がにじんでいないか。絞りを動かして動きを見る | 中 |
| AF | 端から端まで動かして、異音や引っかかりがないか | 大きい |
| 手ブレ補正 | 望遠側で動作させて、ファインダーの像が揺れたり音が続いたりしないか | 大きい |
| マウントと接点 | 金属部の傷、接点の汚れ。装着したときのガタつき | 中 |
| ズームリング | 重さのムラ、ひっかかり。自重で伸びないか | 中 |
レンズのカビは、保管の環境で発生します。買ったあとは湿気の多い場所を避けて保管してください。
ボディで見る場所
| 見る場所 | 確認のしかた |
|---|---|
| センサー | F16まで絞って明るい空を撮り、拡大して黒い点や筋がないか |
| シャッター回数 | 店が記載していれば確認。動きものの撮影が多い機種は特に |
| 背面モニター・ファインダー | ドット抜け、焼け、傷。可動部のぐらつき |
| 端子・カードスロット | 端子の曲がり、カバーの破損。カードの読み書きができるか |
| ダイヤル・ボタン | 全部押して回す。ジョイスティックの効き |
| グリップのゴム | はがれ、べたつき |
| バッテリー | 劣化していることが多い。予備を新品で買う前提で考える |
届いたらその日にやること
- 付属品がそろっているか確かめる。
- レンズを付けて、AFと手ブレ補正を動かす。
- メモリーカードを入れて、写真と動画を撮る。
- F16で空を撮り、パソコンで拡大する。
- すべての焦点距離で撮って、片ボケがないか確かめる。
- 問題があれば、写真を残して店に連絡する。
返品や初期不良の連絡には期限があります。店の案内を確認して、すぐ試せる日に受け取れるようにしておきます。
後継機が出たあとの1世代前を狙う
新型が出ると、1世代前の機種の中古が増えやすくなります。変わった項目が自分の撮り方に関係なければ、旧型でも十分です。比較ページで違いを確かめてから選んでください。
| 旧機種 | 後継機 | 違いの確認 |
|---|---|---|
| EOS R8 | EOS R8 Mark II(2026年10月) | 比較ページ |
| EOS R6 Mark II | EOS R6 Mark III(2025年11月) | 比較ページ |
| α7 IV | α7 V(2025年12月) | 比較ページ |
| α7R V | α7R VI(2026年6月) | 比較ページ |
| Z5 | Z5II(2025年4月) | 比較ページ |
EOS R6 Mark II:メカ12コマ/秒の万能機
2420万画素で、ボディ内手ブレ補正とメカシャッター12コマ/秒の連写を備えます。後継のR6 Mark IIIは3250万画素に増え、RAWの連続撮影枚数も伸びました。そこまで必要なければ、十分に実用的な1台です。カメラ全体の違いはEOS Rの選び方にまとめました。
α7 IV:3300万画素の定番
後継のα7 Vと同じ3300万画素です。合うレンズはα7 IVにおすすめのレンズにまとめました。
Z5:軽いフルサイズの入り口
約675gのフルサイズ機で、ボディ内手ブレ補正があります。後継のZ5IIは約700gで、画像処理エンジンが新しくなり、背面モニターがバリアングルになりました。動きものを撮るならZ5IIの差は大きいので、比較ページで確かめてください。
注意したいのは、発売から年数が経った機種です。メーカーの修理は、部品を保有している期間に限られます。長く使うつもりなら、発売年も確かめてください(発売日は各機種のページに載せています)。
新品で買ったほうがいいもの
- メモリーカード。中古は書き込み回数が分かりません。
- バッテリー。劣化が見えません。純正の新品を1本持つと安心です。
- レンズ保護フィルター。新品でも安く、傷があると逆光で影響が出ます。
よくある質問
中古のレンズでも写りは変わりませんか
カビやくもりがなく、片ボケがなければ、新品と変わらず使えます。買ったら、すべての焦点距離で撮って確かめてください。
シャッター回数はどれくらいなら大丈夫ですか
耐久回数は機種によって違うので、一律には言えません。ボディの状態全体と保証の有無で判断するのが現実的です。電子シャッター中心で使われていた機種は、回数だけでは判断できません。
フリマアプリで買うのはやめたほうがいいですか
安く買えることはありますが、保証がなく、状態の判断も自分で行うことになります。中古に慣れるまでは専門店をおすすめします。
店頭と通販、どちらがいいですか
触れるなら店頭が確実です。近くに店がなければ、説明文が具体的で保証のある通販を選んでください。カメラを売って買い替えるなら、下取りの条件も比べると得になることがあります(カメラを売るなら)。



