おすすめFILE 024

星空を撮る機材:明るい広角レンズの選び方(マウント別)

本記事はプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

星空の写真は、機材の差がはっきり出るジャンルです。暗い場所でシャッターを長く開けるので、レンズの明るさとカメラの高感度性能がそのまま写りに効きます。

この記事では、星空に向く広角レンズをマウント別に1本ずつ紹介し、焦点距離から決まる露光時間の上限と、明るさの差がISO感度にどう効くかまで計算します。数値はメーカーの公表値です。

結論

  • 焦点距離は14〜24mm(フルサイズ換算)。広く写せるほど、星が流れる前に長く開けられます。
  • 開放F値はF2.8以下。できればF1.8以下。F2.8とF1.4では、同じ明るさに写すのに必要なISO感度が4倍違います。
  • 三脚は必須。雲台ごと含めて、カメラとレンズの重さの2倍を支えられるものを選びます。
  • カメラは高感度が出るフルサイズが有利。ただし、まず暗い場所に行くことのほうが効きます。

なぜ「明るいレンズ」が要るのか

星は動いています。地球が回っているので、シャッターを長く開けると点ではなく線に写ります。目安として、500 ÷ 焦点距離(mm)= 止まって見える秒数という計算がよく使われます。

焦点距離(フルサイズ換算)おおよその上限
14mm約35秒
20mm約25秒
24mm約20秒
35mm約14秒
50mm約10秒

これはあくまで目安です。画素数が多いカメラほど流れが分かりやすくなるので、4000万画素を超える機種では上の半分くらいに抑えたほうが安全です。

秒数に上限があるということは、明るさを稼ぐ手は「レンズを開ける」か「ISO感度を上げる」の2つしかありません。ISOを上げればノイズが増えるので、レンズが明るいほど楽になります。

フルサイズ:一覧

マウント単焦点質量ズーム質量
Canon RFRF20mm F1.4 L VCM519gRF15-35mm F2.8 L IS USM840g
Nikon ZNIKKOR Z 20mm f/1.8 S505gNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S650g
Sony EFE 20mm F1.8 G373gFE 16-35mm F2.8 GM II547g
Lマウント・EマウントSIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art635gSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art795g
Eマウント(軽さ重視)FE 16mm F1.8 G304gTAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2440g

もっと明るさが欲しい場合は、14mm F1.4のレンズがあります。星空を主目的にするなら、この焦点距離と明るさの組み合わせが最も有利です。

Canon RF

RF14mm F1.4 L VCM:14mmをF1.4で

14mmで開放F1.4という、星空にいちばん有利な組み合わせのレンズです。14mmなら目安で約35秒まで星が止まり、F2.8のズームと比べて必要なISO感度は4分の1で済みます。約578gと、この明るさの超広角としては持ち出しやすい重さです。

RF20mm F1.4 L VCM:20mmの単焦点

20mm F1.4で約519gです。14mmより画角は狭くなりますが、天の川を画面の中で大きく見せたいときや、地上の風景と星を自然な遠近感でまとめたいときに向きます。20mmなら目安で約25秒まで開けられます。

RF15-35mm F2.8 L IS USM:星以外にも使うズーム

F2.8通しの広角ズームで、約840gです。星空ではF1.4の単焦点に明るさで2段譲りますが、昼の風景や建物まで1本でこなせます。手ブレ補正付きなので、夜景を手持ちで撮るときにも役立ちます。

Nikon Z

NIKKOR Z 20mm f/1.8 S:軽めの明るい単焦点

20mm F1.8で約505gです。F2.8のズームより1段以上明るく、ISOを半分以下に抑えられます。星空の単焦点として、Zマウントで最初に検討したい1本です。

NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S:14mmまでのF2.8ズーム

F2.8通しの超広角ズームとは思えない軽さと小ささで、約650gです。鏡筒のレンズ情報パネルで絞り値や撮影距離をすぐ確かめられるので、夜の現場でファインダーをのぞかずに設定を確認できます。クリックのない静かなコントロールリングは、動画でも操作音を抑えられます。

フードを付けると112mmのフィルターが使え、超広角ズームとしては珍しくフィルターワークにも対応します。

Sony E

FE 16mm F1.8 G:いちばん軽いフルサイズの選択肢

16mm F1.8で約304gと、この記事のフルサイズ用レンズの中でいちばん軽い1本です。16mmなら目安で約30秒まで開けられます。山に登って星を撮るような、荷物を1gでも減らしたい撮影に向きます。

FE 20mm F1.8 G:小さな20mm

20mm F1.8で約373gです。フィルター径67mmで、全長も約85mmと小さく、星空にも昼のスナップにも使える単焦点です。

FE 16-35mm F2.8 GM II:軽い大三元の広角

F2.8通しの16-35mmで、約547gです。F2.8の広角ズームとしては軽く、星空と昼の風景を1本でまかなえます。明るさを優先するなら単焦点、1本で済ませたいならこちらです。

TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2:手頃なF2.8ズーム(Sony E・Nikon Z)

F2.8通しの16-30mmを約440gに収めたズームです。フィルター径67mmで、同じTAMRONの標準ズームとフィルターを共用できるのも利点です。

Lマウント・Eマウント(SIGMA)

SIGMA 14mm F1.4 DG | Art:14mm F1.4の大口径

14mm F1.4の大口径単焦点で、約1,170gです。重さはRF14mm F1.4の2倍ほどになりますが、Lマウントとソニーでこの組み合わせを選べる貴重な1本です。前玉が大きく張り出しているため、前にねじ込むフィルターは付けられません。

SIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art:20mm F1.4

20mm F1.4で約635gです。F1.8の20mmより約2/3段明るく、星空ではその差がISOの余裕になります。

SIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art:14mmからのF2.8ズーム

14mmから24mmまでをF2.8で撮れるズームで、約795gです。星空の撮影で使う画角の範囲をまるごとカバーします。前玉が張り出した形なので、フィルターは後ろに差し込む方式になります。

APS-C

マウント候補換算画角開放質量
Sony EE 15mm F1.4 G約23mmF1.4219g
Sony E / RF / XSIGMA 12mm F1.4 DC | Contemporary約18mmF1.4250g
FUJIFILM XXF16mmF1.4 R WR約24mmF1.4375g
Nikon Z DXNIKKOR Z DX 24mm f/1.7約36mmF1.7135g
各マウントSIGMA 10-18mm F2.8 DC DN約15-27mmF2.8260g

SIGMA 12mm F1.4 DC | Contemporary:APS-Cの本命(Sony E・Canon RF・FUJIFILM X)

換算約18mmでF1.4という、APS-C用としては珍しい明るい超広角単焦点です。F1.4の超広角とは思えない小ささ(約250g)で、荷物を絞りたい旅行や山にも持ち出せます。絞りリングで、ファインダーをのぞいたまま左手で絞りを変えられるのも便利です。

換算18mmなら、目安で約28秒まで星が止まります。APS-Cは高感度でフルサイズに不利ですが、F1.4の明るさでその差を埋められます。

E 15mm F1.4 G:ソニー純正の小さなF1.4(換算約23mm)

約219gと、APS-C用のF1.4単焦点の中でも特に軽い1本です。換算約23mmで、星空と地上の風景をバランスよく入れられます。

XF16mmF1.4 R WR:富士フイルムの定番(換算約24mm)

換算約24mmのF1.4で、約375gです。防塵・防滴なので、夜露の降りる屋外でも安心して使えます。最短0.15mまで寄れるので、昼は草花を背景ごと撮る使い方もできます。

NIKKOR Z DX 24mm f/1.7:軽く明るい標準(換算約36mm)

約135gの小さな単焦点です。換算約36mmと星空には少し狭く、目安の露光は約14秒までになりますが、F1.7の明るさで補えます。Z50IIやZ fcの付けっぱなしの1本として、星空も試せるレンズです。

SIGMA 10-18mm F2.8 DC DN:星空と風景を1本で(各マウント)

換算15-27mmのF2.8ズームで、約260gです。ズームのどこを使っても画面の端まで解像が安定していて、星空にも昼の風景にも使えます。単焦点のF1.4より2段暗いぶん、ISOは4倍必要になりますが、1本で画角を変えられる便利さがあります。

2026年に加わったSIGMA 15mm F1.4 DC | Contemporary(Sony E・Canon RF・FUJIFILM X)も、換算約23mmのF1.4で約240gと軽いレンズです。

マイクロフォーサーズ

LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH.:換算18mmを130gで

換算18mm相当のF1.7で、約130gと軽くて明るい選択肢です。センサーが小さいぶん高感度では不利ですが、機材全体を軽くまとめられます。

カメラは何を見るか

  • 高感度のノイズ。ISO3200〜6400を常用することになります。センサーが大きいほど有利で、フルサイズ>APS-C>マイクロフォーサーズの順です。
  • 画素数は多すぎないほうが楽。2400万画素前後の機種は、1画素あたりの受光面積が広く、高感度で有利です。α7 IIIやZ6IIのような世代でも、星空では十分通用します。
  • 背面モニターが動くと楽。空にレンズを向けるので、固定式だと地面に寝ることになります。
  • バッテリーは冷える。気温が下がると持ちが半分近くになることがあります。予備を1本。

三脚とそのほか

  • 三脚。カメラとレンズの合計の2倍程度の耐荷重を目安に。風のある場所では、センターポールを伸ばさずに使います。
  • リモートレリーズかセルフタイマー。シャッターボタンを押す振動でぶれます。2秒タイマーで代用できます。
  • 赤色のライト。暗闇に慣れた目は、白色光を一度浴びると戻るのに20分かかります。
  • レンズヒーター。秋から春は前玉が結露します。USB給電の巻きつけ式が2000円前後からあります。
  • ピント合わせ。オートフォーカスは星には合いません。ライブビューを拡大して、明るい星でマニュアルで合わせます。

撮り方の出発点

設定に迷ったら、次から始めて明るさを調整してください。

項目出発点
モードマニュアル(M)
絞り開放から1/3〜1段絞る(周辺の星の形が整います)
シャッター速度上の表の秒数
ISO感度3200から。明るさを見て上下
ピントマニュアル。拡大表示で明るい星に合わせる
手ブレ補正三脚使用時はオフ(誤作動を避けるため)
記録形式RAW(あとから明るさと色を追い込むため)

2026年12月のふたご座流星群は、撮る時間帯と設定をふたご座流星群2026の撮り方にまとめました。

よくある質問

キットレンズでは撮れませんか

撮れます。F3.5〜5.6のキットレンズでも、ISO6400前後まで上げれば天の川は写ります。ノイズは増えますが、まず1回撮ってみて、足りないと感じたときに明るいレンズを検討するのが順序としては健全です。

ソフトフィルターは必要ですか

明るい星をにじませて目立たせるフィルターです。星座の形を分かりやすく見せたいときに効きます。天の川そのものを撮るなら、なくても構いません。

赤道儀は買うべきですか

星を追尾して長時間露光できる装置です。星雲などを撮るなら必要ですが、風景と一緒に星空を撮る(星景写真)段階では、三脚と明るいレンズで足ります。

どこで撮ればいいですか

機材より場所が効きます。街明かりから離れるほど写る星が増えます。月明かりも影響するので、新月前後の日を選んでください。夜景の撮り方でも、暗い場所での基本を扱っています。