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星空を撮る機材:明るい広角レンズの選び方(マウント別)

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星空の写真は、機材の差がはっきり出るジャンルです。暗い場所でシャッターを長く開けるので、レンズの明るさとカメラの高感度性能がそのまま写りに効きます。

この記事では、当サイトが収録しているレンズの仕様から、星空に向く広角レンズをマウント別に挙げます。数値はメーカーの公表値です。

結論

  • 焦点距離は14〜24mm(フルサイズ換算)。広く写せるほど、星が流れる前に長く開けられます。
  • 開放F値はF2.8以下。できればF1.8以下。F2.8とF1.4では、同じ明るさに写すのに必要なISO感度が4倍違います。
  • 三脚は必須。雲台ごと含めて、カメラとレンズの重さの2倍を支えられるものを選びます。
  • カメラは高感度が出るフルサイズが有利。ただし、まず暗い場所に行くことのほうが効きます。

なぜ「明るいレンズ」が要るのか

星は動いています。地球が回っているので、シャッターを長く開けると点ではなく線に写ります。目安として、500 ÷ 焦点距離(mm)= 止まって見える秒数という計算がよく使われます。

焦点距離(フルサイズ換算)おおよその上限
14mm約35秒
20mm約25秒
24mm約20秒
35mm約14秒
50mm約10秒

これはあくまで目安です。画素数が多いカメラほど流れが分かりやすくなるので、4000万画素を超える機種では上の半分くらいに抑えたほうが安全です。

秒数に上限があるということは、明るさを稼ぐ手は「レンズを開ける」か「ISO感度を上げる」の2つしかありません。ISOを上げればノイズが増えるので、レンズが明るいほど楽になります。

マウント別の候補

フルサイズ

マウント単焦点質量ズーム質量
Canon RFRF20mm F1.4 L VCM519gRF15-35mm F2.8 L IS USM840g
Nikon ZNIKKOR Z 20mm f/1.8 S505gNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S650g
Sony EFE 20mm F1.8 G373gFE 16-35mm F2.8 GM II547g
Lマウント・EマウントSIGMA 20mm F1.4 DG DN | Art635gSIGMA 14-24mm F2.8 DG DN | Art795g
Eマウント(軽さ重視)FE 16mm F1.8 G304gTAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2440g

もっと明るさが欲しい場合、SIGMA 14mm F1.4 DG | Art(1170g)や RF14mm F1.4 L VCM(578g)のような14mm F1.4があります。星空を主目的にするなら、この焦点距離と明るさの組み合わせが最も有利です。

APS-C

マウント候補換算画角開放質量
Sony EE 15mm F1.4 G約23mmF1.4219g
Sony E / RF / XSIGMA 12mm F1.4 DC | Contemporary約18mmF1.4250g
FUJIFILM XXF16mmF1.4 R WR約24mmF1.4375g
Nikon Z DXNIKKOR Z DX 24mm f/1.7約36mmF1.7135g
各マウントSIGMA 10-18mm F2.8 DC DN約15-27mmF2.8260g

マイクロフォーサーズ

LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7(130g、換算18mm相当)が軽くて明るい選択肢です。センサーが小さいぶん高感度では不利ですが、機材全体を軽くまとめられます。

カメラは何を見るか

  • 高感度のノイズ。ISO3200〜6400を常用することになります。センサーが大きいほど有利で、フルサイズ>APS-C>マイクロフォーサーズの順です。
  • 画素数は多すぎないほうが楽。2400万画素前後の機種は、1画素あたりの受光面積が広く、高感度で有利です。α7 IIIZ6IIのような世代でも、星空では十分通用します。
  • 背面モニターが動くと楽。空にレンズを向けるので、固定式だと地面に寝ることになります。
  • バッテリーは冷える。気温が下がると持ちが半分近くになることがあります。予備を1本。

三脚とそのほか

  • 三脚。カメラとレンズの合計の2倍程度の耐荷重を目安に。風のある場所では、センターポールを伸ばさずに使います。
  • リモートレリーズかセルフタイマー。シャッターボタンを押す振動でぶれます。2秒タイマーで代用できます。
  • 赤色のライト。暗闇に慣れた目は、白色光を一度浴びると戻るのに20分かかります。
  • レンズヒーター。秋から春は前玉が結露します。USB給電の巻きつけ式が2000円前後からあります。
  • ピント合わせ。オートフォーカスは星には合いません。ライブビューを拡大して、明るい星でマニュアルで合わせます。

撮り方の出発点

設定に迷ったら、次から始めて明るさを調整してください。

項目出発点
モードマニュアル(M)
絞り開放から1/3〜1段絞る(周辺の星の形が整います)
シャッター速度上の表の秒数
ISO感度3200から。明るさを見て上下
ピントマニュアル。拡大表示で明るい星に合わせる
手ブレ補正三脚使用時はオフ(誤作動を避けるため)
記録形式RAW(あとから明るさと色を追い込むため)

よくある質問

キットレンズでは撮れませんか

撮れます。F3.5〜5.6のキットレンズでも、ISO6400前後まで上げれば天の川は写ります。ノイズは増えますが、まず1回撮ってみて、足りないと感じたときに明るいレンズを検討するのが順序としては健全です。

ソフトフィルターは必要ですか

明るい星をにじませて目立たせるフィルターです。星座の形を分かりやすく見せたいときに効きます。天の川そのものを撮るなら、なくても構いません。

赤道儀は買うべきですか

星を追尾して長時間露光できる装置です。星雲などを撮るなら必要ですが、風景と一緒に星空を撮る(星景写真)段階では、三脚と明るいレンズで足ります。

どこで撮ればいいですか

機材より場所が効きます。街明かりから離れるほど写る星が増えます。月明かりも影響するので、新月前後の日を選んでください。夜景の撮り方でも、暗い場所での基本を扱っています。